9月10日 新しい地平II 出演者・曲目変更のご案内

 この演奏会におきましては、演奏者、および曲目の変更がございます。 高木日向子作品『天の反映』に出演予定でございました、尺八の田嶋直士が、諸事情により出演が出来なくなりました。
 そのため今回は高木作品の演奏を見送らざるを得なくなりました。高木作品の演奏を楽しみにしておられました方々には、深くお詫びいたします。
 そのため、リコーダーの鈴木俊哉が独奏で、小林純生 「森から聞こえるのは… ソプラノリコーダーとアルトリコーダーのための 」を演奏いたします。
 ご了承の程をよろしくお願いいたします。

9月9日 新しい地平I 出演者・曲順変更のご案内

 この演奏会におきましては、演奏者、および曲順の変更がございます。

 木下正道作品に出演予定でございました、尺八の田嶋直士が、諸事情により出演が出来なくなりました。そのため、尺八に代えて、バスリコーダーの鈴木俊哉が演奏いたします。

 また曲順を以下のように変更いたします。
一曲目 森紀明 記憶の絨毯
二曲目 神山奈々 翅と風媒花
三曲目 金井勇 関係項Ⅱ
四曲目 木下正道 静謐この上なき晴朗さ I
五曲目 三浦則子 遮断された橋の上で
六曲目 シャリーノ 遠景のオーラ となります。
何卒ご了承の程をやよろしくお願い申し上げます。

9月7日 音楽祭短評(木下正道)

  7日は朝早くから作曲ワークショップ、この日はまず、日本初登場のアレッサンドロ・ソルビアーティさんのレクチャーでした。 自作の「交響曲第2番」を中心に、自らの出自や音楽観を縦横無尽に英語で語りました。陽気に、物凄い分量を話すので、通訳の人がついていくのが大変そうでしたが、お話の内容は論理的で分かりやすいものです。

そしてこちらも初登場の、スペインからいらした批評家のパコ・ヤニェスさんが、アンサンブルや音色などの飽くなき探求など、西洋音楽の大きな柱の一つである「弦楽四重奏」の広く深い歴史を、主に20-21世紀に焦点を当てた二回のレクチャーの最初の回で、非常に明晰で、かつ系統立てたお話でした。次のレクチャーも楽しみです。

  アルディッティ弦楽四重奏団のメンバーによる公開レッスンは、8日に演奏されるクセナキスの「アケア」について、当日の演奏メンバーを迎えて、二時間みっちりと行われました。弦楽器の弓使いや音程の揺らし方、また合わせるポイントなどを的確に指摘していくことで、明らかに音楽がさらに生き生きとしていく様は驚くべきものでした。

夜はマリオ・カーロリと吉野直子さんによる「珠玉のデュオコンサート」。予定されていた演目に加えて、バッハやテレマンなどの作品が追加され、休憩なしの一時間少しの間、フルートとハープによる奥ゆかしい響き、穏やかで繊細、かつ奥行きある豊穣な音楽が繰り広げられました。前日6日のアルディッティ弦楽四重奏団による激しく厳しい圧倒的な音楽も大変素晴らしいですが、この日のように、リラックスして聞ける雰囲気の中にいられる音楽の体験も素敵なことだと思います。そして時折閃く名人の創意、音色の多様性がとても斬新でした。

評者:木下正道(第21回武生国際作曲ワークショップ アシスタント作曲家)
1969年、福井県大野市生まれ。2013年からは「武生国際音楽祭・新しい地平」の運営アシスタントを務める。ここ数年は主に室内楽曲を中心として年間20曲程度を作曲、初演。現在は、様々な団体や個人からの委嘱や共同企画による作曲、優れた演奏家の協力のもとでの先鋭的な演奏会の企画、通常とは異なる方法で使用する電気機器による即興演奏、の三つの柱で活動を展開する。東京近辺で活動する現代音楽に関心を寄せる演奏家のほとんどがその作品を初演、再演している。

9月6日 音楽祭短評②(神山奈々)

9月6日(火)は、アルディッティ弦楽四重奏団によるメインコンサート。プログラムはクセナキスのST/4から始まりました。緻密なアンサンブルは、大変魅力的なノイズの音色です。これは、アルディッティの皆さんが意図して作っている唯一無二のもので、おそらく現代音楽の作曲家は、いつも頭の片隅にこの弦楽四重奏の音色が憧れとして存在し、それが創造のモチベーションになっている事と思います。 ソルビアーティの弦楽四重奏第4番は、衝撃でした!とても明晰な一瞬が生き物のように生成される素晴らしく美しい音楽を体験しました。また、細川俊夫のパサージュは、アルディッティの音色で聴く事が出来て新鮮でした。もちろん、リゲティの弦楽四重奏曲は私の拙い言葉では書く事が出来ないほど素晴らしかったので、この辺りで苦手な作文を終わりにします(笑)

評者:神山奈々(第21回武生国際作曲ワークショップ アシスタント作曲家)
1986年、群馬県前橋市生まれ。東京音楽大学付属高校から作曲を専門的に学び、同大学卒業後、同大学院修士課程を修了。第79回日本音楽コンクール作曲部門第3位(2010)、2013年度武満徹作曲賞第3位。近作としては、オーケストラのための『きっと、またここで会えますように』(201年9、広島交響楽団)、ピティナ ピアノコンペティション特級新曲課題『沙羅の樹の 花開く夜に うぐいすは』(2020年)、オーケストラのための『Sky in the ocean』(2021年、トーンキュンストラーオーケストラ)、ヴァイオリンとチェロのための『翅と風媒花』(2022年、武生国際音楽祭初演予定)等。現在、東京音楽大学講師を務める。

9月6日 音楽祭短評① (神山奈々)

9月6日、作曲ワークショップは2日目を迎え、集中力の高いレクチャーが終日続いています。また、それに答えるように真摯に向き合っている受講生には、同じ場所に集い学ぶ事の尊さを、未だ続くコロナ禍の中で改めて考えさせられています。

 午前中は二人の作曲家による「自作を語る」。一人目は、国際的に活躍するイタリアの作曲家フェデリコ・ガルデッラさん。最新作のオペラを映像で鑑賞し、原作小説をどのように読み解き作曲したかについて、その過程を詳細に伺うことが出来ました。二人目は、ロンドンを拠点にしているメキシコの作曲家イルダ・パレデスさん。作曲を始める時の最初のアイディアは何か、そしてその先に何があるか、というここにいる誰にとっても大切なテーマからスタートしました。そして、近作のオペラの制作についてもお話くださり、二人の作曲家それぞれの関心の違いや環境の差をとてもグローバルな視点で間近に感じることが出来ました。  午後には、サクソフォンの大石将紀さんによる、対話形式での楽器のレクチャー。リコーダーの鈴木俊哉さんには、貴重で有用な資料をたくさん頂きました。お二方とも実演を交えた、実践的な内容で大変刺激的な1日でした。

評者:神山奈々(第21回武生国際作曲ワークショップ アシスタント作曲家)
1986年、群馬県前橋市生まれ。東京音楽大学付属高校から作曲を専門的に学び、同大学卒業後、同大学院修士課程を修了。第79回日本音楽コンクール作曲部門第3位(2010)、2013年度武満徹作曲賞第3位。近作としては、オーケストラのための『きっと、またここで会えますように』(201年9、広島交響楽団)、ピティナ ピアノコンペティション特級新曲課題『沙羅の樹の 花開く夜に うぐいすは』(2020年)、オーケストラのための『Sky in the ocean』(2021年、トーンキュンストラーオーケストラ)、ヴァイオリンとチェロのための『翅と風媒花』(2022年、武生国際音楽祭初演予定)等。現在、東京音楽大学講師を務める。