武生国際音楽祭2025に参加された作曲家・神山奈々さんより、作曲ワークショップ(9月3日)のレポートが届きました。
第24回武生国際作曲ワークショップも3日目を迎えました。昨日に引き続く望月京の「自作を語る」では、聴衆や演奏家の知覚が作品とどのように関わっているかについてお話しされました。例としてあげられたのは、演奏家がチャートのように演奏する部分を選んでいく管理された即興による作品。この曲は、スコアが無くパート譜のみで楽譜が作られていますが、ここには自身のガムランや雅楽の経験が生かされているとのことでした。また今回の武生国際音楽祭で演奏される日本初演の作品を取り上げ、弦楽四重奏というコミュニティと生物の群れを形成する際の脳の特性が関連を持つ内容を詳しく知ることができました。作曲は世界を把握するためのツール、という言葉が印象的でした。
続くレクチャーは、チューリッヒ芸術大学講師のフィリックス・バウマン。
自作の「Kipp moment」ではエネルギーの状態、そしてその知覚の移行が静かな音楽の中で鮮やかに実現されていました。また、リズムの設計についてはベートーヴェンやモーツァルトを例にとりお話しされました。音楽理論を長年教えられてきた経験が生かされた古典の分析に基づいた新しい視点が新鮮でした。
午後の遠足では、福井が誇るマリンバメーカー「KOROGI」に伺いました。マリンバを作る資材やたくさんの機械、人の手による繊細な調律など人間味あふれる楽器作りを間近で体験することが出来ました。越前陶芸村では陶芸の実演に触れ、この地に古くから息づく陶芸の歴史の深さを肌で感じることが出来ました。(神山奈々)
