2020年アーティスト

細川 俊夫 Hosokawa, Toshio

Toshio Hosokawa1955年広島生まれ。1976年から10年間ドイツ留学。ベルリン芸術大学でユン・イサンに、フライブルク音楽大学でクラウス・フーバーに作曲を師事。1980年、ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習に初めて参加、作品を発表する。以降、ヨーロッパと日本を中心に、作曲活動を展開。日本を代表する作 曲家として、欧米の主要なオーケストラ、音楽祭、オペラ劇場等から次々と委嘱を受け、国際的に高い評価を得ている。2004年のエクサンプロヴァンス音楽 祭の委嘱による2作目のオペラ《班女》(演出=アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル)、2005年のザルツブルク音楽祭委嘱のオーケストラ作品《循環する海》(世界初演=ウィーン・フィル)、第5回ロシュ・コミッション(2008年)受賞による委嘱作品である2010年世界初演のオーケストラのための 《夢を織る》(クリーヴランド管弦楽団によって、ルツェルン音楽祭、カーネギーホール等で初演)、2011年のモネ劇場の委嘱によるオペラ《松風》(演 出=サシャ・ヴァルツ)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバービカン・センター、コンセルトヘボウの共同委嘱による《ホルン協奏曲─開花の時─》と いった作品は、大野和士、準・メルクル、ケント・ナガノ、サイモン・ラトル、ロビン・ティチアーティ、フランツ・ウェルザー=メストなど、世界一流の指揮者たちによって初演され、その多くはすでにそれぞれのジャンルにおけるレパートリーとして演奏され続けている。
2013年のザルツブルク音楽祭では、二度目となる同音楽祭委嘱作品、ソプラノとオーケストラのための《嘆き》の初演をはじめ、アンサンブル・ウィーン=ベルリン委嘱作品《古代の声》の初演ほか、多くの作品が演奏された。
2014/15シーズンは、ベルギー、ブルージュ・コンセルトヘボーのコンポーザー・イン・レジデンスとしてフランダース地方の各都市で細川特集が組まれ、オペラ「松風」(リール歌劇場)をはじめ6回のオーケストラ、室内楽コンサートが企画された。2015年、ヴュルツブルクの伝統あるモーツアルト音楽 祭のテーマ作曲家に選ばれ、同音楽祭委嘱作品「悲歌、エレジー」がルノー・カプソンとバンベルク交響楽団で初演され、2016年1月ハンブルク国立歌劇場 (指揮、ケント・ナガノ、歌手、藤村実穂子ほか)ではオペラ「海・静かな海」(平田オリザ原作・演出)が世界初演され、大きな話題となった。
2001年にドイツ・ベルリンの芸術アカデミー会員に選ばれる。東京交響楽団1998-2007、ベルリン・ドイツ交響楽団2006/2007、および 西ドイツ放送局合唱団2006-2008、ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団2013/2014のコンポーザー・イン・レジデンスを歴任。 2006/2007年および2008/2009年、ベルリン高等研究所からフェロー(特別研究員)として招待され、ベルリンに滞在。2012年にはドイツ・バイエルン芸術アカデミーの会員に選出された。2012年秋、紫綬褒章を受章。2013年、オーケストラ曲「夢を織る」が英国作曲家賞を受賞。現在、 武生国際音楽祭音楽監督。東京音楽大学、エリザベト音楽大学客員教授。国立音楽大学、招聘教授。

コンサートプロデューサー

伊藤 恵 Itoh, Kei

Kei Itoh

幼少より有賀和子氏に師事。桐朋学園高校を卒業後、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学、ハノーファー音楽大学において名教師ハンス・ライグラフ氏に師事。エピナール国際コンクール、J.S.バッハ国際音楽コンクール、ロン=ティボー国際音楽コンクールと数々のコンクールに入賞。1983年第32回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人として初の優勝。サヴァリッシュ指揮バイエルン州立管と共演し、ミュンヘンでデビュー。その後もミュンヘン・シンフォニカ、フランクフルト放送響(現hr響)、ベルン響、チェコ・フィルの定期公演などに出演。日本では「若い芽のコンサート」でN響との共演をはじめ、各オーケストラとの共演、リサイタル、室内楽、放送と活躍を続けている。CDの代表作は、シューマン・ピアノ曲全曲録音「シューマニアーナ1〜13」。2007年秋には全集完成記念コンサートを行った。さらに、2008年にリリースを開始した「シューベルト ピアノ作品集1〜6」は1作ごとに注目を集め、第6集は2015年度レコード・アカデミー賞、第70回文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。最新盤は「ベートーヴェン ピアノ作品集1」(フォンテック)。また、サイトウ・キネン・フェスティバル松本はじめ武生国際音楽祭、軽井沢音楽祭、リゾナーレ音楽祭、東京・春・音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンなどに参加。2008年から2015年4月までの新たな8年シリーズではシューベルトを中心としたリサイタルを開催し好評を博した。2018年からはベートーヴェンを中心としたシリーズを開始。1993年日本ショパン協会賞、1994年横浜市文化賞奨励賞受賞。現在、東京藝術大学教授、桐朋学園大学特任教授。

演奏家

山根一仁 YAMANE, Kazuhito(ヴァイオリン)

1995年生まれ。2010年第79回日本音楽コンクール第1位。中学生の1位は26年ぶりの快挙。圧倒的な演奏で衝撃的なデビューを果たし、以後NHK交響楽団をはじめ、日本国内の主なオーケストラと共演を重ねるほか、ベルリンフィル五重奏団、M=ヴェンゲーロフとの共演、弦の演奏会で定評のあるトッパンホール(東京)の『エスポワールシリーズ』に最年少で抜擢されるなど注目を集め、2015-16年東急ジルベスターコンサート、NHK『ららら♪クラシック』、TV朝日『題名のない音楽会』等にも多数出演している。2016年にはバーミンガム市響とチャイコフスキーヴァイオリン協奏曲を共演した。
2011年横浜文化賞文化芸術奨励賞最年少受賞。2012年岩谷時子財団『Foundation for Youth賞』受賞。2015年度青山音楽賞新人賞、第26回出光賞受賞。江副記念財団奨学生。これまでに水野佐知香、原田幸一郎各氏に師事、2015年秋よりミュンヘン音楽演劇大学に在籍、クリストフ₌ポッペン氏のもとさらに研鑽を積む。

毛利文香 MOHRI, Fumika (ヴァイオリン)

2012年、第8回ソウル国際音楽コンクール第1位。2015年、第54回パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール第2位、エリザベート王妃国際音楽コンクール第6位。2019年、モントリオール国際音楽コンクール第3位。これまでに、横浜文化賞文化・芸術奨励賞、ホテルオークラ音楽賞等を受賞。
ソリストとして、東京響、ベルギー国立管、モントリオール響、ヨーロッパ室内管など、国内外のオーケストラと共演を重ねるほか、サー・アンドラーシュ・シフ、タベア・ツィンマーマン、堤剛、今井信子、伊藤恵等の著名なアーティストとの共演も数多い。2016年3月には、紀尾井ホールにてデビュー・リサイタルを行い、好評を博した。
ヴァイオリンを田尻かをり、水野佐知香、原田幸一郎の各氏に師事。桐朋学園大学ソリストディプロマコース修了、慶應義塾大学文学部卒業。現在、クロンベルクアカデミーにて、ミハエラ・マーティン氏のもと研鑽を積んでいる。

オフィシャルサイト: https://www.fumikamohri.com/

岡本侑也 OKAMOTO, Yuya(チェロ)

2017年エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位・イザイ賞を受賞し一躍世界に羽ばたいた、今世界が最も注目する1994年生まれのチェリスト。
2011年第80回日本音楽コンクール第1位及び4つの特別賞、第25回(2014年度)新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞、第16回齋藤秀雄メモリアル基金賞、第28回出光音楽賞、第20回ホテルオークラ音楽賞を相次いで受賞。
これまでにH=J.ゼーフルート、山崎伸子、W=S.ヤン、J.シュテッケルの各氏に師事。ドイツ・ミュンヘン音楽大学を首席で卒業。同大学院ソロ科も首席で修了し、現在は室内楽科でA.チュマチェンコとH.シュリヒティヒ両氏のもと研鑽を積みながら、リサイタルや室内楽、国内外のオーケストラとの共演、テレビ出演と第一線で演奏活動を展開。2019年秋にはイタリアと日本でピアニストのクリスチャン・ツィメルマンとブラームスのピアノ四重奏曲を共演し、両国で大きな成功を収めた。(公財)江副記念リクルート財団第42回奨学生。

水野優也 MIZUNO, Yuya(チェロ)

第83回日本音楽コンクールチェロ部門第3位。第13回東京音楽コンクール弦楽部門第1位及び聴衆賞。第23回コンセールマロニエ21弦楽器部門第1位。ソリストとして東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団などと共演。国内外でのソロリサイタルや、PMF2017、武生国際音楽祭、いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」などに出演。桐朋学園大学チェロアンサンブル・サイトウ、公益財団法人江副記念リクルート財団、公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション、各奨学生。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を首席卒業。特待生として桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース修了。現在、ハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽大学にてミクローシュ・ペレーニ氏のもとで研鑽を積んでいる。シャネル・ピグマリオン・デイズ2020参加アーティスト。

北村朋幹 KITAMURA, Tomoki(ピアノ)

愛知県出身。これまでに浜松国際ピアノコンクール第3位、シドニー国際ピアノコンクール第5位ならびに3つの特別賞、リーズ国際ピアノコンクール第5位、ボン・テレコム・ベートーヴェン国際ピアノコンクール第2位を受賞。

第3回東京音楽コンクールにおいて第1位ならびに審査員大賞(全部門共通)受賞、以来日本国内をはじめヨーロッパ各地で、オーケストラとの共演、ソロリサイタル、室内楽、古楽器による演奏活動を定期的に行っている。2019年11月最新ソロ・アルバム「Bagatellen」をリリース、レコード芸術をはじめとする主要紙において好評を得ている。

東京藝術大学に入学後、2011年よりベルリン芸術大学ピアノ科で学び最優秀の成績で卒業。

伊藤恵、エヴァ・ポブウォッカ、ライナー・ベッカー各氏に師事。現在はフランクフルト音楽・舞台芸術大学に於いて、イェスパー・クリステンセン氏のもと歴史的奏法の研究に取り組んでいる。

オフィシャルサイト: http://tomoki-kitamura.com/

音楽祭サポートアーティスト

X[iksa](イクサ)

辺見康孝(ヴァイオリン)と松村多嘉代(ハープ)によるデュオユニット。2006年10月にデュオとしての初共演以来、これまでにオーストラリア、南アフリカ共和国、カナダなどの海外公演を含め500回を超える公演を行っている。
・弦と弦がクロスする様をイメージした「X」
・「X」は未知の可能性
・そしてその可能性に挑「戦」!
オリジナル曲やオリジナルアレンジ、新作の委嘱などヴァイオリンとハープによるアンサンブルの可能性を追求する。2008年に『X[iksa]』、2010年に『Wa~和』、2012年に『くるみ割り人形』、2016年に『Histoire de X[iksa]』などのCDアルバムをリリース。
島根県観光PR 映像やテレビ番組の音楽も制作している。

オフィシャルサイト:http://www.x-iksa.com

大宅さおり OYA, Saori(ピアノ)

桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。ブリュッセル王立音楽院修士課程を首席で修了。ピアノ、室内楽、現代音楽においてグランドディスティンクション賞を受賞。ベルギー政府給費留学生。その後同音楽院ピアノ科プロフェッサーアシスタントとして後進の指導にあたる。兄・大宅裕とのピアノデュオでは、2001年より活動を開始し現在に至る。ベルギーで10年間にわたりEnsemble champ d’Action、Ensemble Musiques Nouvelles、Prometheus Ensemble(解散)、Royal Flanders Opera等で活動。帰国後、武生国際音楽祭をはじめ様々なコンサートに出演。平成27年度福井県文化奨励賞受賞。

オフィシャルサイト:www.saorioya.net

マリンバ・パーカッションデュオ Pulse Du(パルス ドゥ)
平岡愛子・山崎智里

2011年4月、福井県立武生東高等学校出身の先輩・後輩である、洗足学園大学卒業の平岡愛子、愛知県立芸術大学大学院首席卒業の山崎智里の、プロ打楽器奏者2人で結成。結成時にリサイタルを開催。Pulseとは鼓動・拍などの意味を持ち、2人の息のあった、そして鼓動を感じて頂けるような演奏を念頭に掲げる。クラシック・JAZZ・ワールドミュージックなど演奏ジャンルは多岐にわたり、マリンバ・パーカッションを多彩に操るアレンジは高い評価を得る。
これまでに、「えちぜんマリンバコンサート」ゲスト出演、エンゼルランドふくい「大人のためのプラネタリウム」「ファミリープラネタリウム」出演、福井新聞社主催「ちょっと素敵な音楽会」等、様々なコンサートやイベントに多数出演。
“打empathy”と題し、毎回テーマを決め県内各地で自主企画コンサートを展開し好評を得ている。2019年10月には、10回目の記念コンサートをハーモニーホールふくいにて開催。
現在、越のルビーアーティストとしても活動中。また、福井県文化課が企画するまちかどミニコンサート「ふくいミュージックリレー」にも出演している。
福井県産のマリンバの魅力を広める活動を積極的に行っている。

ウクレレ・パーカッションデュオ 「LELESSION」(レレッション)
荒川俊郎・平岡愛子

2013年6月に結成。2013年8月「ウクレレパイナin金沢」に出演。2014年5月、北ノ庄クラシックスにて初のデュオライブを開催。 その他、丸岡町竹田の「千古の家」にて4年連続コンサート、ハーモニーホールふくいで開催される「クリスマスマルシェ」、その他、幼稚園・保育所等での演奏会に出演する等、様々なイベントやコンサートに出演している。2019年9月、福井新聞社創刊120周年記念「ぱしふぃっくびーなす」チャータークルーズにて、アトラクション演奏を担当し好評を博す。
ウクレレとパーカッション・マリンバという異色の組み合わせでの演奏をお楽しみください。

前川明音 MAEGAWA, Akane(クラリネット)

勝山市出身。尚美学園大学音楽表現学科卒業。
クラリネットを南部匡恵、熱田敬一、木村健雄、豊永美恵の各氏に師事。
第27回ヤマハ管楽器新人演奏会クラリネット部門出演。第33回福井県新人演奏会オーディション合格。第15回大阪国際音楽コンクール入選。武生国際音楽祭2014にて、第10回武生国際夏季アカデミーに参加。ミッシェル・ルティエック氏のマスタークラスを受講し、アカデミー受講生コンサートに出演。2010年より、福井クラリネットアンサンブル主催「ふっクラコンサート」を毎年開催、出演している。吹奏楽フェスティバル in SABAE 2019にゲスト出演など、県内の演奏会に多数出演。
現在、ソロや「福井クラリネットアンサンブル」、クラリネットアンサンブル「マルシェ」、フルート、クラリネット、ピアノの「トリオ・レ・ヴァン」のメンバーとして積極的に演奏活動を行う傍ら、県内で後進の指導にあたる。MPCみゅうじかんクラリネット講師。越のルビーアーティスト。

松谷由美 MATSUTANI, Yumi(ヴァイオリン)

スズキ・メソードにてヴァイオリンとピアノを始める。福井県立大野高等学校を経て京都市立芸術大学音楽学部卒業。同大学大学院音楽研究科修了。音楽学部賞受賞。卒業演奏会、関西新人演奏会、福井県新人演奏会に出演。
第3回KOBE国際学生コンクール特別賞、武生国際音楽祭アプローズ賞、平成23年度げんでん芸術新人賞、平成28年度福井県文化奨励賞受賞。
長野アスペン音楽祭、京都フランスアカデミー、第15回アフィニス音楽祭等に参加し研鑽を積む。
室内楽にも積極的に取り組み、Trio 遊羽穂(ゆうほ)の自主公演や依頼公演を行い好評を得る。また、越のルビー音楽祭フェスティバル・クァルテットのメンバーとして福井県文化振興事業団主催公演や若い芽のコンサートに出演、若い世代への育成事業や文化事業の発展に力を注ぐ。ファゴットとのDuo Kiitos(キートス)を結成し訪問演奏を主体として大野市を中心としながら福井県内の様々な場に出演。
大野市において市民と共に「湧音・で・もでらーと」を発足、定期的に演奏会を開催。
仁愛女子高等学校音楽科講師を歴任するなど後進の指導も行う。
三塚實、大谷康子、岩淵龍太郎、岸邉百百雄、久合田緑の各氏に師事。
現在、京都市交響楽団ヴァイオリン奏者。
福井ジュニア弦楽アンサンブル講師。
越のルビーアーティスト。大野市教育委員。福井県大野市在住。

[最終更新日 2020.07.25]