武生国際音楽祭2024にアシスタント作曲家として参加されている、神山奈々さんから武生国際作曲ワークショップ(9月2日)のレポートが届きましたので、公開します。
第23回武生国際作曲ワークショップは、9月2日から開講されました。今年は作曲とパフォーマンスにおいて新しい音楽のあり方を提示しているカリフォルニア大学教授の上野ケンを中心にマンチェスター大学講師のイルダ・パレデス、日本からは坂田直樹と塚本瑛子といった作曲家を招き、多くの受講生を迎えました。アジア諸国をはじめヨーロッパからの受講生もおり、初日から積極的に声を掛け合う様子が「武生」という特別な学びの場での密なコミュニケーションの始まりを予感させます。
初日は、二人の作曲家による「自作を語る」。一人目は、日本の作曲家、坂田直樹。自作を比較しながら日本とフランスという二つのバックグラウンドを示しました。また、近作の音源を参照し邦楽器のサウンドを応用した西洋の楽器ためのアンサンブル作品について詳しく伺うことが出来ました。サウンドを追求する際、奏法の拡張やオーケストレーションをどのように行っているかについて受講生は大変興味深く聴いていました。

二人目は、武生国際音楽祭の音楽監督で作曲家の細川俊夫。この音楽祭期間中に再演されるピアノと弦楽四重奏のための「オレクシス」を例に挙げ長年にわたり追求しているテーマとして能の「橋掛かり」のような役割を持つ音楽についてお話しされました。また、わからない言葉に触れることや、カリスマ性のある作曲家に出会った体験などが生き生きと語られ、今を生きる作曲家の美しい経験を知るところとなりました。
また、クラリネットの上田希さん、ギターのジェイコブ・ケラーマンさんによる、楽器のレクチャーもありました。お二方のレクチャーの内容は丁寧に準備された充実した内容でした。どのような学習度合いの方にも実演を交えた説明が大変わかりやすく、楽器の構造を基礎から学ぶ貴重な機会でした。 (神山奈々)
