音楽監督細川俊夫より、今年の武生国際音楽祭を振り返って

Toshio Hosokawa武生国際音楽祭が今年も終了した。音楽祭も成長する時,衰退する時があり、現在の武生は最高潮の時代にあり最初から最後まで充実した圧倒的なコンサートが続いた。毎夏,ここで体験する音楽の感動はそれからの一年の糧となり、僕の作曲生活にも影響を与えている。日本の才能豊かな音楽家たちと、海外の熟練の音 楽家たちが互いに競い合い,素晴らしい演奏を繰り広げる。今年はシューベルトからコンテンポラリーへというテーマで、数々のシューベルトの決定的な名作からシェーンベルク、ベルク、ウェーベルン,そして武満やジェルバゾーニまでの音楽を上演した。
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弦楽四重奏曲の歴史と魅力

コラム:弦楽四重奏曲の歴史と魅力

前回のコラムでは、室内楽についてご紹介しました。この室内楽を代表するジャンルが、ヴァイオリン2人、ヴィオラ1人、チェロ1人の編成で演奏される弦楽四重奏曲です。世界各地で優れた弦楽四重奏団が活動していますが、武生国際音楽祭2016にも二組の弦楽四重奏団(日本のエール弦楽四重奏団とフランスのディオティマ弦楽四重奏団)が登場し、ウィーン古典派から現代作曲家まで、様々な弦楽四重奏曲を演奏します。
そこで今回のコラムでは、弦楽四重奏曲の歴史とその魅力についてご紹介しましょう。 続きを読む