2022年アーティスト

音楽監督・コンサートプロデューサー

細川 俊夫 Hosokawa, Toshio

@タイナカジュンペイ

1955年10月23日、広島生まれ。1976年から10年間ドイツ留学。ベルリン芸術大学でユン・イサンに、フライブルク音楽大学でクラウス・フーバーに作曲を師事。

1980年、ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習に初めて参加、作品を発表する。以降、ヨーロッパと日本を中心に、作曲活動を展開。日本を代表する作曲家として、欧米の主要なオーケストラ、音楽祭、オペラ劇場等から次々と委嘱を受け、国際的に高い評価を得ている。2004年のエクサンプロヴァンス音楽祭の委嘱による2作目のオペラ《班女》(演出=アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル)、2005年のザルツブルク音楽祭委嘱のオーケストラ作品《循環する海》(世界初演=ウィーン・フィル)、第5回ロシュ・コミッション(2008年)受賞による委嘱作品である2010年世界初演のオーケストラのための《夢を織る》(クリーヴランド管弦楽団によって、ルツェルン音楽祭、カーネギーホール等で初演、2013年英国作曲家賞受賞)、2011年のモネ劇場の委嘱によるオペラ《松風》(演出=サシャ・ヴァルツ)、ユナイテッド・インストゥルメンツ・オブ・ルシリンの委嘱によるモノドラマ《大鴉》、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバービカン・センター、コンセルトヘボウの共同委嘱による《ホルン協奏曲─開花の時─》といった作品は、大野和士、準・メルクル、ケント・ナガノ、サイモン・ラトル、ロビン・ティチアーティ、フランツ・ウェルザー=メストなど、世界一流の指揮者たちによって初演され、その多くはすでにそれぞれのジャンルにおけるレパートリーとして演奏され続けている。

2013年のザルツブルク音楽祭では、二度目となる同音楽祭委嘱作品、ソプラノとオーケストラのための《嘆き》の初演をはじめ、《古代の声》(アンサンブル・ウィーン=ベルリン委嘱作品)の初演ほか、多くの作品が演奏された。2014年、《トランペット協奏曲「霧のなかで」》(サントリー芸術財団「サマーフェスティバル」で初演)で3度目の尾高賞を受賞。近年、人と自然の関わりを見つめ直し、祈りと鎮魂としての音楽を書き続けており、2014年には《アイオロス》《フルス》といった協奏曲や歌曲《3つの天使の歌》などが次々と欧州で初演され、2015年には2人のソプラノとオーケストラのための《嵐のあとに》(東京都交響楽団創立50周年記念委嘱作品)が、同年11月に大野和士と同楽団により東京で初演、そのヨーロッパツアーにおいて各地で初演された。

2016年1月、東日本大震災の後の福島をテーマとしたオペラ《海、静かな海》(ハンブルク国立歌劇場委嘱作品。原作・演出:平田オリザ)がハンブルクで初演。2017年12月には、アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱によるオペラ《二人静─海から来た少女─》(原作:平田オリザ)が、マティアス・ピンチャーの指揮によってパリのシテ・ドゥ・ラ・ミュジークで初演(演奏会形式)。2018年7月、オペラ《地震・夢》(シュトゥットガルト歌劇場委嘱作品。台本:マルセル・バイアー、原作:ハインリヒ・フォン・クライスト『チリの地震』)がヨッシ・ヴィーラーとセルジオ・モラビトの演出、シルヴァン・カンブルランの指揮によりシュトゥットガルト歌劇場で初演。いずれも大きな注目を集めるとともに、高い評価を受けた。

2001年にドイツ・ベルリンの芸術アカデミー会員に選ばれる。東京交響楽団1998-2007、ベルリン・ドイツ交響楽団2006/2007シーズン、西ドイツ放送局合唱団2006-2008シーズンのコンポーザー・イン・レジデンス、およびネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団2013/2014シーズンのコンポーザー・イン・レジデンスを歴任。2006/2007年および2008/2009年、ベルリン高等研究所からフェロー(特別研究員)として招待され、ベルリンに滞在。2015年モーツァルト・フェスティバル(ヴュルツブルク)のコンポーザー・イン・レジデンス。2012年にはドイツ・バイエルン芸術アカデミーの会員に選出された。2012年秋、紫綬褒章を受章。2018年度国際交流基金賞を受賞。

現在、武生国際音楽祭音楽監督、東京音楽大学およびエリザベト音楽大学客員教授。2020/21年、広島交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス。

伊藤恵 Itoh, Kei

幼少より有賀和子氏に師事。桐朋学園高校を卒業後、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学、ハノーファー音楽大学において名教師ハンス・ライグラフ氏に師事。エピナール国際コンクール、J.S.バッハ国際音楽コンクール、ロン=ティボー国際音楽コンクールと数々のコンクールに入賞。1983年第32回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人として初の優勝。サヴァリッシュ指揮バイエルン州立管と共演し、ミュンヘンでデビュー。その後もミュンヘン・シンフォニカ、フランクフルト放送響(現hr響)、ベルン響、チェコ・フィルの定期公演などに出演。日本ではN響をはじめとする各オーケストラとの共演、リサイタル、室内楽、放送と活躍を続けている。CDの代表作は、シューマン・ピアノ曲全曲録音「シューマニアーナ1〜13」。2007年秋には全集完成記念コンサートを行った。さらに、2008年にリリースを開始した「シューベルト ピアノ作品集1〜6」は1作ごとに注目を集め、第6集は2015年度レコード・アカデミー賞、第70回文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。2018年にリリースされた「ベートーヴェン ピアノ作品集1」、最新盤の「ベートーヴェン ピアノ作品集2」(フォンテック)は、いずれもレコード芸術特選盤を獲得。

また、サイトウ・キネン・フェスティバル松本、軽井沢音楽祭、リゾナーレ音楽祭、東京・春・音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンなどに参加、武生国際音楽祭ではコンサートプロデューサーを務める。1999年から2006年までの8年シリーズではシューマンを、2008年から2015年4月までの新たな8年シリーズではシューベルトを中心としたリサイタルを開催し好評を博した。2018年からはベートーヴェンを中心としたシリーズを開始。1993年日本ショパン協会賞、1994年横浜市文化賞奨励賞受賞。2018年ジュネーヴ国際音楽コンクールの審査員も務めた。現在、東京藝術大学教授、桐朋学園大学特任教授。

演奏家

指揮

©Marco Borggreve

鈴木優人 SUZUKI, Masato

1981年オランダ生まれ。東京藝術大学及び同大学院修了。オランダ・ハーグ王立音楽院修了。第18回齋藤秀雄メモリアル基金、第18回ホテルオークラ音楽賞受賞。バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)首席指揮者。読売日本交響楽団指揮者/クリエイティヴ・パートナー。アンサンブル・ジェネシス音楽監督。指揮者としてNHK交響楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団等と共演。2017、2020年には鈴木優人プロデュース・BCJオペラシリーズを制作、上演。モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」(2017)、ヘンデル:歌劇「リナルド」(2020)はバロック・オペラの新機軸として高く評価されるとともに多くの話題を呼んだ。作曲家としても数々の委嘱を受けると同時に、J.S.バッハBWV190喪失楽章の復元や(Carus)、モーツァルト『レクイエム』の補筆・校訂が(Schott Music)高い評価を得ている。メディアへの露出も多く、NHK-FM「古楽の楽しみ」レギュラー、テレビ朝日「題名のない音楽会」にもゲストとして出演している。録音はハルモニア・ムンディよりアントワン・タメスティ(ヴィオラ)との新譜をリリース(2019)。調布国際音楽祭エグゼクティブ・プロデューサー、舞台演出、企画プロデュース、作曲とその活動に垣根はなく各方面から大きな期待が寄せられている。九州大学客員教授。

弦楽器

アルディッティ弦楽四重奏団
アーヴィン・アルディッティ Irvine ARDITTI(ヴァイオリン)
アショット・サルキシャン Ashot SARKISSJAN(ヴァイオリン)
ラルフ・エーラース Ralf EHLERS(ヴィオラ)
ルーカス・フェルス Lucas FELS(チェロ)

エール弦楽四重奏団

山根一仁 YAMANE Kazuhito
(ヴァイオリン)

1995年生まれ。札幌市出身。
中学校3年在学中、2010年第79回日本音楽コンクール第1位、レウカディア賞、黒栁賞、鷲見賞、岩谷賞(聴衆賞)並びに全部門を通し最も印象的な演奏・作品に贈られる増沢賞を受賞。同コンクールで中学生の1位は26年ぶりの快挙。以後、桐朋女子高等学校音楽科(共学)に全額免除特待生として迎えられ2014年3月首席卒業。高校在学中より国内外の音楽祭、マスタークラスにてソロ及び室内楽ともに研鑽を積み音楽賞、ディプロマ等多数受賞。
これまでにバーミンガム市響、プラハ=カメラータ、N響、新日本フィル、東京シティフィル、日フィル、都響、東響、札響、山形フィル、京響、大阪フィル、名古屋フィル、アンサンブル金沢など国内外のオーケストラとの共演の他、ベルリンフィル五重奏団、M.ヴェンゲーロフ、P.ウィスペルウェイ、N.メンケマイヤー等との共演などでも注目を集め、東急ジルベスターコンサート、NHK『ららら♪クラシック』、NHK-FM『名曲リサイタル』、テレビ朝日『題名のない音楽会』等テレビ・ラジオの出演も多い。
2010年度横浜市教育委員会表彰。第60回横浜文化賞文化・芸術奨励賞(最年少)、第2回岩谷時子音楽財団『Foundation for Youth 賞』、2015年度青山音楽賞新人賞、第26回出光音楽賞、第19回ホテルオークラ賞等受賞。
これまでに故富岡萬、水野佐知香、原田幸一郎各氏に師事。現在、ドイツ国立ミュンヘン音楽演劇大学に在籍。クリストフ・ポッペン氏のもと、さらなる研鑽を積む。

毛利文香 MOHRI Fumika(ヴァイオリン)

桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース、洗足学園音楽大学アンサンブル・アカデミー修了。慶応義塾大学卒業。これまでに田尻かをり、水野佐知香、原田幸一郎に師事。2015年よりクロンベルクアカデミーを経て、現在ケルン音楽大学にてミハエラ・マーティンに師事している。2012年ソウル国際音楽コンクールにて、日本人として初めて最年少で優勝。2015年パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール第2位、エリーザベト王妃国際音楽コンクールにて第6位、2019年モントリオール国際音楽コンクール第3位入賞。横浜文化賞文化・芸術奨励賞、川崎市アゼリア輝賞、青山音楽賞新人賞、ホテルオークラ音楽賞を受賞。東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、ベルギー国立管弦楽団、クレメラータ・バルティカ、ヨーロッパ室内管弦楽団など著名なオーケストラと数多く共演。音楽祭では宮崎国際音楽祭、武生国際音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭等に出演している。

田原綾子 TAHARA Ayako(ヴィオラ)

第11回東京音楽コンクール弦楽部門第1位及び聴衆賞、第9回ルーマニア国際音楽コンクール全部門グランプリを受賞。国内外でソロリサイタルを行っており、読売日響、都響、東響、東京フィル等と共演。TV朝日「題名のない音楽会」、NHK-BS「クラシック倶楽部」、FMリサイタル・ノヴァ、宮崎国際音楽祭などに出演。ヴィオラ・スペース、ヴェルビエ音楽祭、パブロ・カザルス音楽祭などに参加、今井信子や大山平一郎、ジェラール・コセ、タベア・ツィマーマンなどの各氏から薫陶を受ける。桐朋学園大学、桐朋学園大学院大学、パリ・エコールノルマル音楽院を修了、現在はデトモルト音楽大学にてファイト・ヘルテンシュタイン氏のもとで学ぶ。第23回ホテルオークラ音楽賞受賞。これまでに藤原浜雄、故岡田伸夫、ブルーノ・パスキエの各氏に師事。サントリー芸術財団よりPaolo Antonio Testoreを貸与されている。

上野通明 UENO Michiaki(チェロ)

2021年、ジュネーヴ国際コンクールのチェロ部門で日本人初の優勝を果たし、併せてYoung Audience Prize、Rose Marie Huguenin Prize、Concert de Jussy Prizeと3つの特別賞も受賞。
パラグアイで生まれ、幼少期をスペイン、バルセロナで過ごす。13歳のとき、第6回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールで全部門を通じて日本人初の優勝。また、第6回ルーマニア国際コンクール最年少第1位、ルーマニア大使館賞、ルーマニア・ラジオ文化局賞を併せて受賞。ほかにも第21回ヨハネス・ブラームス国際コンクール優勝、第11回ヴィトルト・ルトスワフスキ国際チェロ・コンクール第2位。次々と国際舞台で活躍し、これまでソリストとしてワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、ロシア交響楽団、 読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団など国内外のオーケストラと数多く共演している。また、ジャン=ギアン・ケラス、ダニエル・ゼペック、ホセ・ガジャルド、堤剛、諏訪内晶子、伊藤恵らの著名なアーティストと共演して好評を博している。 放送では、NHK-BS「クラシック倶楽部」、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」、「ブラボー!オーケストラ」、テレビ朝日「題名のない音楽会」などに出演。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース全額免除特待生として毛利伯郎に師事し、2015年秋よりオランダの名チェリスト、ピーター・ウィスペルウェイに招かれて渡独。デュッセルドルフ音楽大学でコンツェルトエグザメン(ドイツ国家演奏家資格)を満場一致の最高得点で取得した。2021年からはベルギーのエリザベート音楽院にも在籍してゲーリー・ホフマンに師事。更なる研鑽を積みながら、主にヨーロッパと日本で活発な演奏活動を行なっている。公益財団法人日本演奏家連盟宗次エンジェル基金、ロームミュージックファンデーション、第44回江副記念リクルート財団奨学生。岩谷時子音楽文化振興財団より第1回Foundation for Youth賞、第6回岩谷時子賞奨励賞、京都青山音楽賞新人賞、第31回 出光音楽賞を受賞。令和3年度文化庁長官表彰を受彰。使用楽器は1758年製P.A.Testore(宗次コレクション)で、弓は匿名のコレクターよりF.Tourteを、それぞれ貸与されている。

白井圭 SHIRAI, Kei (ヴァイオリン)

トリニダード・トバゴ生まれ、東京藝術大学を経てウィーン国立音楽大学で学ぶ。これまでに田中千香士、ゴールドベルク山根美代子、ヨハネス・マイスルなどに師事。日本音楽コンクール第2位及び増沢賞、ARDミュンヘン国際音楽コンクール第2位及び聴衆賞、ハイドン国際室内楽コンクール第1位及び聴衆賞他、受賞歴多数。ソリストとしてはウィーン楽友協会でのリサイタルや、チェコフィルなどと共演。田中千香士音楽祭レボリューションアンサンブルの音楽監督。Stefan Zweig Trio、Trio Accord、Ludwig Chamber Playersメンバー。神戸市室内合奏団コンサートマスター。

辺見康孝 HEMMI Yasutaka(ヴァイオリン)

現代の作品を得意とし、従来の奏法では演奏不可能な作品もレパートリーとしている。これまでに日本をはじめヨーロッパ諸国、オーストラリア、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、南アフリカ共和国、韓国、香港で演奏活動を行っており、様々な国際音楽祭に招待されている。2001年より2年間はベルギーのアンサンブルChampdActionのヴァイオリニスト、帰国後はnext mushroom promotionや武生アンサンブルのヴァイオリニストとして精力的に演奏活動を行う他、ハーピスト松村多嘉代とのデュオX[iksa](イクサ)ではオリジナル曲やオリジナルアレンジで新たな境地を開拓している。2018年には“へんみ弦楽四重奏団”のメンバーを固定し、2021年からは大阪で定期公演を開始した。スタンフォード大学(アメリカ)などでの現代奏法についてのレクチャーは好評で、作曲家の創作活動に刺激を与え続けている。2004年にMegadisc(ベルギー)からリリースされたソロCD、数々のX[iksa]アルバムの他、多数のCD録音に参加。

外村理紗 HOKAMURA, Risa(ヴァイオリン)

2016年、いしかわミュージックアカデミーでIMA音楽賞を受賞。第70回全日本学生音楽コンクール中学校の部において東京大会第1位、全国大会第1位併せて兎束賞、東儀賞、かんぽ生命奨励賞を受賞。2017年に第86回日本音楽コンクール第2位を受賞。2018年、アメリカの第10回インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールに出場し第2位(最年少ファイナリスト)を受賞、日本人としては6大会24年ぶりの入賞となった。さらに同年にニューヨークで開催されたYoung Concert Artists International Auditionで優勝、3年間のマネージメント契約とニューヨーク、ボストン、ワシントンでのデビューリサイタルを約束され、日本人ヴァイオリニストとしては神尾真由子以来の快挙となった。「0”三昧 クラシック編」、「リサイタル・パッシオ」、BSテレビ東京「エンター・ザ・ミュージック」などにも出演している。2001年生まれ。3歳でヴァイオリンを始め、7歳から小林健次氏に師事。その後原田幸一郎、神尾真由子、小栗まち絵の各氏に師事。2018年度・2019年度ロームミュージックファンデーション奨学生。第47回江副記念リクルート財団奨学生。東京音楽大学付属高等学校を特別特待奨学生として卒業後、2020年4月より東京音楽大学アーティストディプロマに特別特待奨学生として、また、同年9月より米・マンハッタン音楽院在籍中。

三国レイチェル由依 MIKUNI Rachel Yui
(ヴィオラ)

6歳でヴァイオリンを習い始め、18歳でヴィオラに転向。小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトXVI・XVII、 小澤国際室内楽アカデミー奥志賀2018・19、小野文化財団ヴィオラ塾、セイジ・ オザワ松本フェスティバル2018・19などに参加。ヴィルフリート・シュトレーレ公開マスタークラス、タベア・ツィンマーマン公開マスタークラス、ヴィオラスペース2019東京公開マスタークラスを受講。 第23回コンセール・マロニエ21入選。紀尾井ホール室内管弦楽団2021年度シーズン・メンバー。中島悦子、市坪俊彦の各氏に師事。現在東京藝術大学院音楽研究科2年在学中、NHK交響楽団契約団員。

岡本侑也 OKAMOTO Yuya(チェロ)

2017年エリザベート王妃国際音楽コンクールのチェロ部門第2位・イザイ賞受賞。第25回(2014年度)新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞、第16回(2017年)齋藤秀雄メモリアル基金賞、第28回(2017年度)出光音楽賞、第20回(2018年度)ホテルオークラ音楽賞受賞。2004年ドイツ音楽協会主催青少年音楽コンクールバイエルン州地域部門第1位・併せてバイエルン放送局特別賞、2011年第80回日本音楽コンクールチェロ部門第1位・併せて岩谷賞(聴衆賞)を含む4つの特別賞を受賞。リサイタル、室内楽、オーケストラとの共演と、今世界が最も注目する1994年東京生まれのチェリスト。NHK-FMリサイタル・ノヴァ、NHKららら♪クラシック、小山実稚恵とのデュオ、プラハでの“国際音楽祭ヤング・プラハ”、王子ホール“MAROワールド”、東京オペラシティB→C、東日本大震災復興支援チャリティコンサート”クラシック・エイド”、東京・春・音楽祭、ワディム・レーピンらと共演した東京でのトランス=シベリア芸術祭、クロアチアでの音楽祭、イザイ音楽祭ジャパン、マウリツィオ・ポリーニ夫妻がプロデュースしたポリーニ・プロジェクト等への出演をはじめ、小林研一郎、尾高忠明、高関健、飯森範親、阪哲朗、下野竜也、梅田俊明、ユベール・スダーン、オーギュスタン・デュメイ、ステファヌ・ドゥネーヴなどの指揮者、新日本フィル、東京フィル、東京シティ・フィル、東京都交響楽団、日本フィル、読売日本交響楽団、関西フィル、仙台フィル、山形交響楽団、広島交響楽団、アンサンブルofトウキョウ、セントラル愛知交響楽団、ブリュッセル・フィル、バート・ライヒェンハル管弦楽団、アントワープ交響楽団、ワロニー王立室内管弦楽団等のオーケストラと共演。2019年秋にはイタリアと日本、2021年6月にはスイスとモナコでピアニストのクリスチャン・ツィメルマンとブラームスのピアノ四重奏曲を共演、各国で大きな成功を収めた。H=J.ゼーフルート、山崎伸子、W=S.ヤン、J.シュテッケルの各氏に師事。W.ベッチャー、M.ペレーニ、N.グートマン、G.リヴィニウス、J=P.マインツ、堤剛各氏のマスタークラスを受講。ドイツ・ミュンヘン音楽大学を首席で卒業。同大学大学院ソロ科も首席で修了し、現在は室内楽科でアナ・チュマチェンコとハリオルフ・シュリヒティヒ両氏のもと研鑽を積みながら、第一線で演奏活動を展開している。(公財)江副記念リクルート財団第42回奨学生。(公財)ローム音楽財団2013年度・2014年度奨学生。

水野優也 MIZUNO Yuya(チェロ)

第 89 回日本音楽コンクールチェロ部門第 1 位及び岩谷賞(聴衆賞)、黒栁賞、徳永賞、全部門を通じて最も印象的な演奏に対し贈られる増沢賞を受賞。第 13 回東京音楽コンクール弦楽部門第 1 位及び聴衆賞。第 23 回コンセールマロニエ 21 弦楽器部門第 1 位。第 31 回青山音楽賞新人賞。ソリストとして東響、東京フィル、日本フィル、読響、大阪響などと共演。パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)、武生国際音楽祭、いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」、テレビ朝日「題名のない音楽会」などに出演。江副記念リクルート財団、ローム ミュージック ファンデーション、各奨学生。特待生として桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース修了。現在、ハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽大学にてミクローシュ・ペレーニ氏に師事。シャネル・ピグマリオン・デイズ 2020/2021 参加アーティスト。ジャパン・ナショナル・オーケストラメンバー。

四戸香那 SHINOHE Kana(コントラバス)

同志社女子大学日本語日本文学科、大阪芸術大学演奏学科卒業。オーケストラ・室内楽・吹奏楽など各方面において演奏活動を行っている。これまで池内修二、故奥田一夫、故三宅康司の各氏に師事。現在、相愛大学演奏要員。アンサンブル「La Famille」、ブラスパラダイス大阪の各メンバー。

管楽器

マリオ・カーロリ Mario CAROLI(フルート)
イタリア出身。こんにち最も高い評価を受ける演奏家の一人に数えられるイタリア出身のフルート奏者であり、同時に哲学博士号を有する。14歳の時よりアンナマリア・モリーニとマヌエラ・ヴィースラーより指導を受け、若干22歳にして名高いダルムシュタット・クラーニッヒシュタイン賞を受賞。ロンドン・フィルハーモニー交響楽団、フランス放送フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、ベルギー国立交響楽団、南西ドイツ放送交響楽団、西ドイツ放送交響楽団など、世界中のオーケストラとも共演している。多くの現代作曲家が彼のために独奏曲および協奏曲を作曲しており、クラシック曲から最も難解な現代曲までを表現力豊かに演奏することができる、世界でも数少ない音楽家である。これまでの40枚以上のCDを収録しており、それらは世界的に高く評価されている。現在はフランスのストラスブール音楽大学および居住地であるスイスのルガーノ音楽大学で指導にあたっている。

上野由恵 UENO, Yoshie(フルート)

東京藝術大学を首席卒業。同大学院修士課程修了。第76回日本音楽コンクール第1位、岩谷賞(聴衆賞)、加藤賞、E・ナカミチ賞。第2回東京音楽コンクール第1位。第15回日本木管コンクール第1位、聴衆賞。2018年S&Rワシントン賞受賞。ソリストとして、チェコフィル室内管、読売日響、東京都響、新日本フィル、東響、東京フィル、神奈川フィル、名古屋フィル、セントラル愛知響、京都市交響楽団、関西フィル等と共演。また、室内楽においても、ベルリンフィル首席奏者によるカルテット、チェコフィル六重奏団等と共演。その他、ドイツ、オーストリア、フランス、ロシア、アメリカ、韓国、中国、台湾にて招聘演奏。2005年と2016年には皇居内にて御前演奏の栄に浴す。これまでにオクタヴィア・レコード等より12枚のCDをリリースし、それぞれ『レコード芸術誌』特選盤、朝日新聞特選盤等に選ばれる。2016年はアメリカを拠点とし、ワシントンでのソロリサイタルやカーネギーホールなど各都市で公演を重ねる。2017年にはフランスに移り、演奏活動を行う。www.yoshieueno.com

上田希 UEDA, Nozomi(クラリネット)

大阪音大卒、ジュリアード音楽院修士課程修了。第68回日本音楽コンクール第1位入賞、第5回松方ホール音楽賞大賞、第26回神戸灘ライオンズクラブ音楽賞他受賞多数。ソリストとして東京交響楽団、アンサンブル金沢、京都市交響楽団、大阪フィルハーモニー管弦楽団、いずみシンフォニエッタ大阪等と共演する一方、06年next mushroom promotionとして佐治敬三賞を、20年アンサンブル九条山として音楽クリティック・クラブ賞奨励賞・大阪文化祭賞奨励賞を受賞。バルトーク音楽祭(ハンガリー)、大邱国際現代音楽祭(韓国)、セルバンティーノ音楽祭(メキシコ)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)、サントリーサマーフェスティバル(東京)等、国内外の音楽祭にも招かれている。大阪音楽大学・京都市立芸術大学・同志社女子大学非常勤講師、いずみシンフォニエッタ大阪メンバー。https://nozomiueda.com

荒木奏美 ARAKI, Kanami(オーボエ)

2015年(21歳)より東京交響楽団の首席オーボエ奏者。国内の数々のコンクールで入賞を重ね、第11回国際オーボエコンクール・軽井沢では日本そしてアジア勢でも初となる第1位(大賀賞)、併せて聴衆賞を受賞した。第27回出光音楽賞受賞。オーボエの巨匠との共演も多い。H・ホリガーに認められオーボエトリオでツアー公演を行う他、モーリス・ブルグ、シェレンベルガー両氏とバロックやトリオ作品等を演奏。ソリストとして東京交響楽団、東京都交響楽団などと協演。デビューリサイタルを東京・春・音楽祭で行い、B→Cや音楽祭への参加をはじめ、各地でソロ、室内楽に幅広く取り組んでいる。「題名のない音楽会」「リサイタル・ノヴァ」「エンター・ザ・ミュージック」出演。Ensemble FOVE、反田恭平率いるJapan National Orchestraメンバー。東海村を愛する研究所研究員(PR大使)。東京藝大を首席、その後同院修士課程卒業。

大石将紀 OISHI, Masanori
(サクソフォン)

サクソフォン奏者としてクラシック音楽、特に現代音楽のジャンルで活躍し、これまでに数々の日本初演を手がける。東京藝術大学卒業、同大学大学院修了後、03年に渡仏し、パリ国立高等音楽院に入学。サクソフォン科、室内楽科、即興演奏科を全て最優秀の成績で卒業後、08年帰国。その後は国内を初め、フランス、スペイン、イタリアなどヨーロッパや台湾などアジアにおいて音楽祭の出演やリサイタルを開催、また音楽大学等でマスタークラスを行なう。その他にもラジオ、テレビ出演、TVCM録音、(一財)地域創造の支援アーティストとして全国でアウトリーチを展開するなど幅広く活動中。14年所属するグループ「東京現音計画」で第13回佐治敬三賞、20年2枚目のアルバム「SMOKE」で令和元年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。現在大阪音楽大学特任准教授、東京藝術大学、洗足学園音楽大学講師、エリザベト音楽大学特別講師として後進の指導にも当たる。www.m-oishi.com

鈴木俊哉 SUZUKI, Tosiya(リコーダー)

アムステルダム音楽院卒業。リコーダーを花岡和生、W.v.ハウヴェに師事。リコーダーの可能性と技術の開拓に 取り組む。B.ファーニホウ、細川俊夫、S.シャリーノ、湯浅譲二といった作曲家たちと共同作業をおこない、彼等の作品を初演する。ウィーンモデルン、ダルムシュタット、ISCM世界音楽の日々、パリの秋、武生、ロワイヨモン、サントリーサマーフェスティバル等の音楽祭にソリストとして参加し、各地で現代奏法に関するワークショップやリサイタルを行う。アムステルダム音楽院、ウィーン国立音楽大学、ニュルンベルグ音楽大学等でゲスト講師として教える。東京都交響楽団、セントラル愛知交響楽団等と共演。’02年ダルムシュタット夏期講習会講師。名古屋市民芸術祭賞、クラーニッヒシュタイナー音楽賞、中島健蔵音楽賞、佐治敬三賞等を受賞。エリザベト音楽大学リコーダー特別講師。www.tosiyasuzuki.com/

田嶋直士 TAJIMA, Tadashi(尺八)

日本を代表する国際的尺八演奏家。直簫流を創設し独自の活動を展開する。東京・大阪に教授所。年二回の東京・大阪での本格的リサイタル(通算78回)の他、各地でリサイタル・コンサート活動。400ケ所を越す尺八本曲全国行脚演奏。海外25ケ国で公演。ザルツブルグ国際音楽際・バッハ国際音楽際の他、世界の音楽際より数々の招待を受ける。1990年・2007年・2018年文化庁芸術際賞受賞。バッハ国際音楽際でソリストとして細川俊夫作曲の協奏曲「VoyageX」を世界初演、絶賛される。尺八本曲を表現の中心に置き活動を続けているが、他のジャンル、現代音楽に至るまで共通するものを感じ、それによりさらに尺八本曲が深まって行く事を強く実感している。数々のジャンルの芸術家と共演、一般に抱かれている先入観を大きく覆えし、尺八の持つ表現力の大きさ、対応の多様性を示し、いずれの場合に置いても成功させ高い評価を得ている。

アンサンブル ブリオン

西谷良彦 NISHITANI, Yoshihiko(トランペット)

滝村洋子 TAKIMURA, Hiroko(トランペット)

永井孝治 NAGAI, Koji(ホルン)

竹本裕一 TAKEMOTO, Yuichi(トロンボーン)

山口真理子 YAMAGUCHI, Mario(チューバ)

2000年の春に結成し、同年7月にはデビューコンサートを開催。翌2001年には2度目の単独コンサートを行うなど精力的に活動。その後、メンバー(西谷、永井、竹本)の留学期間を経て、2004年より活動を再開。クラシカルなコンサートをはじめ、各地で学校公演(芸術鑑賞会)や「ブリオンが贈るハッピークリスマス」と題したクリスマスコンサート、2009年には大阪クラシックに出演など、子供向けのコンサートから大人向けまで年齢層は幅広く、レパートリーもバロックからジャズ、アニメソングまで幅広い。2010年には「結成10周年記念演奏会」、2015年には「結成15周年記念演奏会」を満員御礼で開催。現在、関西を中心に各地での演奏活動やクリニックなど、音楽の普及と向上に努めている。「ブリオン」とはフランス語で「響き、輝き」という意味で、響きのあるサウンド、輝きのあるメンバーであり続けたいという思いで名付けられた。

打楽器

葛西友子 KASAI, Tomoko(打楽器)

兵庫県出身。大阪音楽大学卒業、同大学院修了。
フリー打楽器奏者として国内外問わず室内楽を中心に活動し、数多くの初演を行う。これまでに武生国際音楽祭やサントリー芸術財団サマーフェスティバルなど多くのコンサートに出演する他、関西を中心にオーケストラや吹奏楽での客演、劇伴レコーディング、芝居、演劇、ラジオやテレビ番組主催の各種大型音楽イベントにおける特設バンドにも年間通し参加と、活動は多岐に渡る。また美術家 森村泰昌氏や、劇作家演出家 あごうさとし氏らによる舞台芸術創作の新プロジェクトに招聘されるなど更に活動の幅を広げている。
各コンクール審査や、中学高校の吹奏楽打楽器指導で各地を回り後進の指導にも力を注いでいる。
大阪音楽大学特任准教授、県立西宮高等学校音楽科講師、早稲田摂陵高等学校吹奏楽コース講師、大阪成蹊女子高等学校講師、関西打楽器協会理事。現代音楽集団next mushroom promotion打楽器奏者。studio kNotメンバー。

ピアノ・ハープ・チェンバロ

大宅さおり OHYA, Saori
(ピアノ)

桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。ブリュッセル王立音楽院(Koninklijk Conservatorium Brussel)修士課程を首席で修了。ピアノ、室内楽、現代音楽においてグランドディスティンクション賞を受賞。ベルギー政府給費留学生。その後同音楽院ピアノ科プロフェッサーアシスタントとして後進の指導にあたる。兄の大宅裕とOYA PIANO DUO他、Ensemble champ d’Action、Ensemble Musiques Nouvelles、Prometheus Ensemble(解散)、Royal Flanders Opera等で10年間ベルギーを拠点にヨーロッパで活動。現在はソリスト、室内楽奏者として日本各地での音楽祭やコンサート、学校訪問アウトリーチなどで精力的な演奏活動を展開し、海外の音楽祭にも定期的に招聘されている。
これまでにソロCD 「SAORI OYA PLAYS BRAHMS」、「BEETHOVEN PIANO SONATAS」(サウンドアリアレコード)をリリース。
平成27年度福井県文化奨励賞受賞。オフィシャルサイト<www.saorioya.net/>

北村朋幹 KITAMURA, Tomoki

(ピアノ)

愛知県出身。東京音楽コンクールにおいて第1位ならびに審査員大賞受賞、浜松国際ピアノコンクール第3位など数々の国際コンクールで入賞。日本国内をはじめヨーロッパ各地で、オーケストラとの共演、ソロリサイタル、室内楽、古楽器による演奏活動を定期的に行っている。録音は5枚のソロアルバムをフォンテックよりリリース。「ケージ プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード」は、令和3年度 文化庁芸術祭賞 レコード部門 優秀賞を受賞。2019年からは自身のリサイタル企画「Real-time」を展開している。東京藝術大学に入学後、ベルリン芸術大学ピアノ科で学び最優秀の成績で卒業。伊藤恵、エヴァ・ポブウォッカ、ライナー・ベッカーの各氏に師事。現在はフランクフルト音楽・舞台芸術大学に於いてイェスパー・クリステンセン氏のもと、歴史的奏法の研究に取り組んでいる。
オフィシャルサイト:http://tomoki-kitamura.com/

津田裕也 TSUDA, Yuya
(ピアノ)

仙台市生まれ。東京藝術大学、同大学院修士課程を経て、ベルリン芸術大学においてパスカル・ドヴァイヨン氏に師事。07年仙台国際音楽コンクールにて第1位、および聴衆賞、駐日フランス大使賞を受賞。11年ミュンヘン国際コンクール特別賞受賞。ソリストとして日本各地のオーケストラと共演するほか、仙台クラシックフェスティバル、武生国際音楽祭、木曽音楽祭などに定期的に招かれる。室内楽活動にも積極的で、多くの著名な音楽家と共演を重ねる。特に、白井圭(vn)、門脇大樹(vc)とはトリオ・アコードを結成し、国内各地で演奏。ベートーヴェンを収録したトリオ初のCDをリリースし、高く評価される。パスカル・ドヴァイヨン、ガブリエル・タッキーノ、ゴールドベルク山根美代子、角野裕、渋谷るり子の各氏に師事。東京藝術大学准教授。

山本純子  YAMAMOTO, Junko
(ピアノ)

モンサルバージュ国際コンクールにて第3位及び最優秀スペイン近代音楽解釈賞の他、フェニックス・エヴォリューション賞やエクスペリメンタル サウンド・アート&パフォーマンス最優秀賞など多くの賞を受賞。バーデンバーデン管弦楽団、ヴュルテンベルク管弦楽団やオーケストラ・アンサンブル金沢などの数々のオーケストラと共演。ストラスブール国際音楽祭、バルトーク国際音楽祭、ビエンナーレ・クリチバなど各国の国際音楽祭に招聘されている。シュトゥットガルト音楽大学とバーゼル音楽大学にて教鞭を執っている他、ブラジル、アイルランド、南アフリカ、アイスランド、ルーマニアなどの大学に招待され、ワークショップや講義を行なっている。ゲーテ・インスティトゥートのバーチャル・パートナーレジデンスアーティストを経て、バーデン=ヴュルテンベルク科学研究芸術省の実践アート研究者であり、ドイツ音楽評議会のフェローである。
ドイツの生活文化についてのエッセイ「静かなドイツの森の窓から」は、故郷の福井新聞にて第2・第4火曜日に掲載されている。 

松村多嘉代 MATSUMURA,Takayo
(ハープ)

相愛大学音楽学部ピアノ専攻卒業後にハープを始める。妹・松村衣里とのハープデュオ・ファルファーレで数多くの新作を初演。ヴァイオリニスト・辺見康孝とのデュオ X[iksa]では海外公演を含めこれまでに600回近い公演を行う。オーケストラ奏者としても活動し京都フィルハーモニー室内合奏団イタリアツアー、京都市交響楽団ヨーロッパツアーに参加。武生アンサンブルのメンバーとしてヴェネツィア・ビエンナーレ、スロヴェニアツアーでのコンサートに出演。新作の委嘱初演などを積極的に行うほか自ら編曲も手掛けハープのための新たなレパートリーの開拓にも努めている。
ファルファーレとX[iksa]で多数のCDをリリースするほかクラシックやポップス等幅広いジャンルの録音に参加している。
ヴァイオリン&ハープデュオ X[iksa]http://www.x-iksa.com/ 

吉野直子 YOSHINO, Naoko
(ハープ)

ロンドン生まれ。6歳よりロサンゼルスにて、スーザン・マクドナルド女史のもとでハープを学び始めた。1985年第9回イスラエル国際ハープ・コンクールに参加者中最年少で優勝。
これまでに、世界各地でソロ・リサイタルを行うとともに、ベルリン・フィル、イスラエル・フィル、フィラデルフィア管、小澤征爾、メータ、クレーメル、パユなど、国内外の主要オーケストラ、指揮者、ソリストと数多く共演を重ねている。また、ハープの新作にも意欲的に取り組み、武満徹「そして、それが風であることを知った」、細川俊夫「ハープ協奏曲」など初演した作品は数多い。
CD録音も活発に行っており、2016年からは自主レーベルのグラツィオーソ(grazioso)による新たな録音プロジェクトを開始。毎年切り口を変えた「ハープ・リサイタル」シリーズをリリースし、いずれも非常に高い評価を受けている。最新盤は「ハープ・リサイタル Intermezzo」。
国際基督教大学卒業。2021年度毎日芸術賞特別賞を受賞。
http://www.naokoyoshino.com 

古賀裕子 KOGA, Yuko
(チェンバロ)

国立音楽大学ピアノ科卒。桐朋学園大学古楽器科研究科修了。有田千代子氏に師事。オランダのアムステルダム音楽院にてグスタフ=レオンハルトに師事、ソリストディプロマを取得し卒業。アムステルダムを拠点にオランダ、ドイツ、スイス、フランスなどでソリスト、通奏低音奏 者として、アンサンブルLa tempesta などでコンサートを行い、帰国。「バッハチェンバロ独奏曲全曲チクルス」を5回まで終了。福岡古楽音楽祭に出演。studio clavecinを主宰し、古楽 アンサンブルの指導、ピアノの先生を対象とするチェンバロワークショップなども行っている。
https://105studioclavecin.amebaownd.com 

声楽

半田 美和子 HANDA, Miwako (ソプラノ)

桐朋学園大学、同大研究科修了。二期会オペラスタジオ修了時に最優秀賞及び川崎静子賞、第4回藤沢オペラコンクール第1位及び福永賞受賞。その後ベルリンにて研鑽を積む。 コロラトゥーラから中低音域の厚みのある声までを有することから幅広いレパートリーを持ち、時に広範な音域を求められる現代音楽の分野でも活躍。ジャンルを超えた多彩な活動を展開している。 オペラでは二期会公演『フィガロの結婚』スザンナでデビュー。その後、新国立劇場への度々の出演を含め、『ファルスタッフ』ナンネッタ、『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『ヘンゼルとグレーテル』グレーテル、『こうもり』アデーレ、『カルメル派修道女の対話』リドワーヌ、『スペインの時』コンセプシオン等で好評を博す。また深い精神性を体現する歌唱は日本随一の存在感を放ち、日本を代表する作曲家細川俊夫からの厚い信頼を得て、2009年にサントリーホールサマーフェスティバルにて『班女』(三島由紀夫原作/ドナルド・キーン英訳)の花子役日本初演を務め、「最もイメージに近い花子」と作曲家自身に評された。東京3公演を成功に導いた後、イタリアのトリノ、ミラノ公演でも多くの賞賛を受け、同作は、2012年平田オリザによる新演出、2017年岩田達宗による新演出に於いても高い評価を得ている。その他、細川俊夫作曲『リアの物語』リーガン役(2015年)、同『松風』アジア初演(サッシャ・ヴァルツ演出/2016年香港にて)でもタイトルロールを担っている。サッシャ・ヴァルツ演出『松風』は、歌手に、ダンサーの1人としてアクロバティックに踊りながら歌うことを課す、オペラとコンテンポラリーダンスの融合を試みた演出として話題をさらい、その難演出を見事に体現してみせた半田の演技と歌唱は大きなインパクトを残した。 また能舞台を活用した岩田達宗演出の『松風』も圧倒的な作品体現が評価されている。2019年3月、≪ロシアにおける日本年≫の一環として日本外務省・マリインスキー劇場主催で行われた團伊玖磨『夕鶴』ロシア公演(ウラジオストク、サンクトペテルブルグ/高関健指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団)において、主役つう役を務め、現地の観客から喝采を浴びた。 コンサートソリストとしては、モーツァルト「レクイエム」、フォーレ「レクイエム」、メンデルスゾーン「夏の夜の夢」、ラヴェル「シェエラザード」、マーラー「千人の交響曲」「交響曲第4番」、ヴェルディ「レクイエム」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」、ベルク「初期の7つの歌」などで、ブロムシュテット、インバル、ホーネック、メルクル、カリニャーニ、秋山和慶、高関健、下野竜也ら著名指揮者のもと、NHK交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団等と共演を重ね、近年ではベルク「ルル組曲」、細川俊夫「星のない夜」の日本初演、リゲティ「ミステリー・オブ・ザ・マカブル」(川瀬賢太郎指揮/神奈川フィル)、ベルク「Der Wein」(高関健指揮/東京シティフィル)での精緻な技術と音楽性が高く評価された。2014年には、ニューヨークのオーケストラアンサ ンブルであるPerspectives Ensembleに招聘され、賞賛を浴びている。 2012年にリリースしたファーストアルバム『Khora-Niemandslied』は、音楽雑誌等で特選盤に選ばれており、この他、映画『のだめカンタービレ』や劇団☆新感線の音楽制作に参加、『落語とうた』のコラボレーション等、多彩な活動を展開。2014年には、日本を代表するプログレッシブバンド「KENSO」のアルバム『内ナル声ニ回帰セヨ』にヴォーカルで参加し、川崎クラブチッタにて行なわれた40周年記念ライブに出演する等、新しい可能性を広げ続けている。
オフィシャル・ホームページ: http://miwako-handa.jp/

小林 あすき KOBAYASHI, Asuki
(アルト)

大阪音楽大学音楽学部声楽専攻卒業。ザ・カレッジ・オペラハウス合唱団登録正団員および、びわ湖ホール声楽アンサンブルメンバーとして活動。ハンブルク、ボローニャにて研鑽を積む。オペラ「森は生きている」女官長・オオカミ・8月、「泣いた赤鬼」妖精、「三文オペラ」ベティー、「子供と魔法」中国風ティーカップ、「ポッペアの戴冠」オットーネ、「ラインの黄金」フロスヒルデ、エルダ、「魔笛」クナーベ2,3、「カルメン」メルセデス、「ルサルカ」木の精3 、等を務める。宗教曲では、ベートーヴェン『交響曲第9番』、ヘンデル『メサイア』、『dixit dominus』、モーツァルト『ミサプレヴィス ト長調』、ヴィヴァルディ『マニフィカト』、ゼレンカ『レクイエムニ短調』、バッハ『教会カンタータ』多数、『クリスマスオラトリオ 』、『ヨハネ受難曲』等のソリストを務める。びわ湖ホール声楽アンサンブルソロ登録メンバー。BCJメンバー。

眞木 喜規 MAKI, Yoshinori(テノール)

主に教会音楽のソリストとして活動を続け、バッハの作品においてはミサ曲やカンタータなど、これまでに100曲に渡る曲目でソロを歌っている。またバッハ以外にも、ヘンデル、テレマンの受難曲等における福音史家としての演奏でも好評を得ている。2002年ライプツィヒ・バッハ音楽祭、2021年武生国際音楽祭にソリストとして出演。現在、神戸市混声合唱団テノールパートリーダーを務める他、全国の声楽・古楽のアンサンブル等に多数参加。声楽アンサンブルVoice=Spectiveディレクター。日本製鉄混声合唱団ヴォイストレーナー。神戸いのりのとき合唱団、室内合唱団えべっさんす、 コルス・シンフォニアクス、ヴェリタスコア大阪、等で合唱指導にあたっている。

山下 哲弘 YAMASHITA Tetsuhiro(バス)

福井県越前市(旧武生市)出身。
大阪芸術大学卒業。卒業時に音楽学科賞受賞。
また同大学院博士課程(前期)修了。その後、渡墺。ウィーン国立音楽大学オペラ科にて研鑽を積んだ後、声楽専攻科を最優秀で卒業。その後、ウィーン各地の音楽院にてドイツ歌曲・オラトリオを専攻し、最優秀で卒業。第59回福井県音楽コンクール知事賞受賞。第9回日本演奏家コンクール第二位受賞(一位無し)。第61回全日本学生音楽コンクール大阪大会入選。第36回福井県新人演奏会 歴代最高得点にて合格。声楽を高木真里子、櫻井直樹、三原剛、Ralf Döring、Peter Edelmann、Silvia Saavedra Edelmannの各氏に、オペラ科では演出・音楽指導をReto Nickler、Ivan Parik、Manfred Schiebelの各氏に、ドイツ歌曲をWalter Moore氏に師事。2018年よりアーノルドシェーンベルク合唱団在籍。アン・デァ・ウィーン劇場、楽友協会、コンツェルトハウス・ウィーンを主として、ウィーン内外で活動している。