Composition Workshop Faculties

細川 俊夫 Hosokawa Toshio

@タイナカジュンペイ

1955年10月23日、広島生まれ。1976年から10年間ドイツ留学。ベルリン芸術大学でユン・イサンに、フライブルク音楽大学でクラウス・フーバーに作曲を師事。1980年、ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習に初めて参加、作品を発表する。以降、ヨーロッパと日本を中心に、作曲活動を展開。日本を代表する作曲家として、欧米の主要なオーケストラ、音楽祭、オペラ劇場等から次々と委嘱を受け、国際的に高い評価を得ている。2004年のエクサンプロヴァンス音楽祭の委嘱による2作目のオペラ《班女》(演出=アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル)、2005年のザルツブルク音楽祭委嘱のオーケストラ作品《循環する海》(世界初演=ウィーン・フィル)、第5回ロシュ・コミッション(2008年)受賞による委嘱作品である2010年世界初演のオーケストラのための《夢を織る》(クリーヴランド管弦楽団によって、ルツェルン音楽祭、カーネギーホール等で初演、2013年英国作曲家賞受賞)、2011年のモネ劇場の委嘱によるオペラ《松風》(演出=サシャ・ヴァルツ)、ユナイテッド・インストゥルメンツ・オブ・ルシリンの委嘱によるモノドラマ《大鴉》、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とバービカン・センター、コンセルトヘボウの共同委嘱による《ホルン協奏曲─開花の時─》といった作品は、大野和士、準・メルクル、ケント・ナガノ、サイモン・ラトル、ロビン・ティチアーティ、フランツ・ウェルザー=メストなど、世界一流の指揮者たちによって初演され、その多くはすでにそれぞれのジャンルにおけるレパートリーとして演奏され続けている。2013年のザルツブルク音楽祭では、二度目となる同音楽祭委嘱作品、ソプラノとオーケストラのための《嘆き》の初演をはじめ、《古代の声》(アンサンブル・ウィーン=ベルリン委嘱作品)の初演ほか、多くの作品が演奏された。2014年、《トランペット協奏曲「霧のなかで」》(サントリー芸術財団「サマーフェスティバル」で初演)で3度目の尾高賞を受賞。近年、人と自然の関わりを見つめ直し、祈りと鎮魂としての音楽を書き続けており、2014年には《アイオロス》《フルス》といった協奏曲や歌曲《3つの天使の歌》などが次々と欧州で初演され、2015年には2人のソプラノとオーケストラのための《嵐のあとに》(東京都交響楽団創立50周年記念委嘱作品)が、同年11月に大野和士と同楽団により東京で初演、そのヨーロッパツアーにおいて各地で初演された。2016年1月、東日本大震災の後の福島をテーマとしたオペラ《海、静かな海》(ハンブルク国立歌劇場委嘱作品。原作・演出:平田オリザ)がハンブルクで初演。2017年12月には、アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱によるオペラ《二人静─海から来た少女─》(原作:平田オリザ)が、マティアス・ピンチャーの指揮によってパリのシテ・ドゥ・ラ・ミュジークで初演(演奏会形式)。2018年7月、オペラ《地震・夢》(シュトゥットガルト歌劇場委嘱作品。台本:マルセル・バイアー、原作:ハインリヒ・フォン・クライスト『チリの地震』)がヨッシ・ヴィーラーとセルジオ・モラビトの演出、シルヴァン・カンブルランの指揮によりシュトゥットガルト歌劇場で初演。いずれも大きな注目を集めるとともに、高い評価を受けた。2001年にドイツ・ベルリンの芸術アカデミー会員に選ばれる。東京交響楽団1998-2007、ベルリン・ドイツ交響楽団2006/2007シーズン、西ドイツ放送局合唱団2006-2008シーズンのコンポーザー・イン・レジデンス、およびネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団2013/2014シーズンのコンポーザー・イン・レジデンスを歴任。2006/2007年および2008/2009年、ベルリン高等研究所からフェロー(特別研究員)として招待され、ベルリンに滞在。2015年モーツァルト・フェスティバル(ヴュルツブルク)のコンポーザー・イン・レジデンス。2012年にはドイツ・バイエルン芸術アカデミーの会員に選出された。2012年秋、紫綬褒章を受章。2018年度国際交流基金賞を受賞。現在、武生国際音楽祭音楽監督、東京音楽大学およびエリザベト音楽大学客員教授。2020/21年、広島交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス。

ケン・ウエノ Ken Ueno

イルダ・パレデス Paredes Hilda

塚本瑛子 Tsukamoto Eiko

1986年鹿児島生まれ。ドイツ、ベルリン在住。お茶の水女子大学で哲学を専攻。在学中より細川俊夫氏に作曲を師事。2009年大学卒業後渡独。ケルン音楽舞踊大学でヨハネス・シェルホルン氏、及びハンス・アイスラー音楽大学(ベルリン)でハンスペーター・キーブルツ氏に作曲を師事。2013年度ロームミュージックファンデーション奨学生。武生作曲賞受賞。第7回クリストフ・デルツ作曲コンクール優勝。ケルンムジーク、西部ドイツ放送、エクラ音楽祭、トンヨン国際音楽祭、ロワイヨモン財団などから作曲の委嘱を受ける。新日本フィルハーモニー交響楽団、南西ドイツ放送交響楽団、マーラー室内管弦楽団、アンサンブルムジークファブリーク、シュラークカルテットケルン、アンサンブルアスコルタ、アンサンブルベルリンピアノパーカッション、アンサンブルKNMなどにより、作品は日本、ドイツ、フランス、韓国等で演奏されている。

坂田直樹 Sakata Naoki

1981年、京都市生まれ。パリ国立高等音楽院を修了ののち、IRCAMにて研修を受ける。第36回入野賞、2017年度武満徹作曲賞第1位、第66回尾高賞、第28回芥川作曲賞など受賞多数。作品はヨーロッパ、アジア、北米、南米で紹介されており、ルートヴィヒスブルク音楽祭、武生国際音楽祭、フェスティヴァル・ミュジカなど、著名な音楽祭で取り上げられている。国際的な委嘱も多く、フランス文化省、フランス・ミュジーク、サントリー芸術財団、パーカッション・ドゥ・ストラスブールなどからの委嘱を受け、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、NHK交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、アンサンブル2E2Mなど、威信のある団体により作品が演奏されている。これまでに、名古屋フィルハーモニー交響楽団、アンサンブル・エクートにてレジデント・コンポーザーを務める。パリ在住。